[speech_bubble type="ln-flat" subtype="L1" icon="3.jpg" name="ファイナンシャルプランナーSD"] 今日はについてのお話です[/speech_bubble]
経営者と従業員をひとりでこなす自営業者のリスクマネジメントは、先ず防災の視点からリスクから身を防ぐことと避ける事の両面から考えておく必要があります。
この冬の大雪を例にとって考えてみましょう。
2月8日から9日、そして14日から15日の未明にかけて、太平洋岸を中心に記録的な大雪に見まわれ、どちらも週末でしたが各交通機関にも支障が出る事態となりました。
太平洋岸の地域では、大雪となった場合にいつも被害を受けているにもかかわらず、道路を利用するクルマ、バイク、歩行者など、いたる所でスリップや転倒事故が相次ぎ、多くのけが人や死亡事故までも発生していました。
しかし、この様なリスクが著しく高い道路状況において、古くからある自営業主の一つ、個人タクシーがスタッドレスタイヤを付けて、しっかりとビジネスを続けていました。タクシーは、この様な天候の際、利用者にとってとても助かりますし、また、人によってはそれしか帰宅する方法がないような人も有ったと思います。
普通に考えれば、リスクの高い天候ですから休むと言う選択肢もあるでしょうがこうした状況下においても的確な雪対策を施し、乗用旅客自動車運送事業としての責任を全うして運行している姿勢は、とても参考になります。
つまり、本来リスクの高い状況をスタッドレスタイヤの準備をしておくことで予見される事故などの可能性を軽減することができて、降雪量が増えても営業運行を継続できる様にプロとしてリスクマネジメントされていた一例です。
タクシーに限らず、雪の少ない太平洋岸地域においても、業務遂行のために自動車の運転を余儀なくされる事業を営んでいる人は、こうした点を見習いたいところです。
あの雪の状況下で安全に運行可能な準備を行わずに自動車を利用されて動けなくなった、スリップなどにより冷や汗をかくような経験をした人は、リスクマネジメントの観点から自動車の利用についても再検討するのが良いでしょう。
つまり、それが防災のひとつになるのですが業種も様々ですから予見できる危険は、個々の業種により、それぞれ異なるのでリスクをピックアップして考察してみます。特に自営業主の場合、発生の可能性が割合頻繁にあり、比較的被害額が低めのリスクについては、防災を優先的な対策として施します。
但し、事業を行う上で発生するリスクは、避ける対策ではなく起きないように防ぐ対策と万一おきても被害を軽減できる対策が有効です。
自営業者にかぎらず、事業を運営上のリスクをゼロ(0)にすることは出来ません。
それは事業がリスクの上に成り立っているからにほかなりません。つまり、適正なリスクマネジメントを行うことで安定的な事業運営が可能になるのです